※著者肩書きは発表時のものです

関連項目:池田晶子

私とは何か ―池田晶子から考える―

伊田名央人山口大学 教育学部 社会科教育選修 4年

「私とは何か」という問いに対して池田晶子の思考過程を追う形で考察をしました。「私」とは脳或いは意識でしょうか?池田は論考を通して「私」を「魂」という語で捉えていきます。我々は「魂」と聞くと、自然と霊魂を想像したり、“在るか無いか”が気になると思います。しかし、池田は霊魂と想像することは不要だとし、また〈在るか無いかではない。“それ”だ〉と答えるなど、池田の言う「魂」とは世間一般の捉え方とは全く異なっていました。
 本論文には「魂の視点」というものが出てきます。池田はこの視点に立つと多くのことが理解できるとしました。例えば、「なぜあの人の性格がそうであるのか」が理解可能ですし、「私とは何か」や「人間とは何か」という問いも理解可能です。また、その視点は我々を柔軟的且つ自由にさせるとも述べています。
「魂の視点」とは一体何か、その視点に我々は立つことが可能なのか、これらについて思考を重ねたものが本論文となっています。
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