山口市の常栄僧堂で5月23日に開催された坐禅会に8人が参加したことを報告。前回のプロトコルを確認して第一編、第1章「純粋経験」の第1段落を読む。 「経験するというのは事実其儘に知るの意である」にある「未だ主もなく客もない」経験、事実の内容に多数の発言があった。（通算第76回） ※石川県西田幾多郎記念哲学館より講演、催しの案内と刊行物の提供をいただいた。刊行物は整備を進めている「辻村公一文庫」の一角に収蔵する。

物心の独立に対する西田の反論に、主客の分裂が前提されているかとの問いを議論。また、神の存在論証を整理して『善の研究』における西田の反論を確認した。（通算第75回）

第二編第10章「実在としての神」第1段落「精神と自然とを合一した者が神であ」り、それは「統一力」であることを確認。統一力が論理的必然なのか、前提なのかについて各々意見を述べた。純粋経験は人によってことなるか、にも言及。（通算第74回）

冒頭、「テキストに即して西田先生が考えようとしたことを哲学する」読書会の基本姿勢を再確認。『善の研究』における学問、道徳、芸術、宗教の位置付け、とくに芸術の取り扱いが問題になった。また宗教心、宗教的欲求が宗教の本質であることも確認した。（通算第73回）