「純粋経験」は「アリノママの自分」あるいは「真の自己」と言えるか、取り分け「至誠」ないし「無心の境地」は「真の自己」と言えるか、例えば「無我夢中で人を殺してしまった」、これは「真の自己」ということになるのか。これに関して『倫理学草案第二』、『善の研究』を対比した。
第5段落「自己は何処より来るか」の「自己を対象として見ることはできない」について、科学的に自己に接近することはできるとの指摘あり。それに対し『倫理学草案第二』における「見者の地位」と「作者の地位」の区別が紹介された。(通算第70回)
【特別論考】
佐野之人「『気づこう いのちの尊厳』とは」
第40回公益財団法人教誨師連盟主催
広島矯正管区教誨師研修会山口大会(2012年6月22日)の
総合テーマ「気づこう いのちの尊厳」に寄せた原稿に加筆。
原稿(pdf 358kB)