「有の場所から真の無の場所への推移に於いて力の世界が成立するのである」まで

「知覚の水平線を越えては物質といふものはない」まで

「感覚的なるものの知識の根柢に於ける一般者」の前まで

「我々の見る知覚的空間は」の前まで

「此の如き一般者を云ひ表したものである」まで

「形相とも考え得るであろう」まで

「感覚に附着して之を識別するのである」まで

「限定せられた場所を脱することはできない」まで

「かかるものの背後に概念を入れて見るかぎり、知覚と云い得るのである」まで

「論理的知識が成立するのである」まで

「かかる一般者は単に包摂判断の大語と考へられる一般者とは異なったものでなければならぬ」まで

「此場所から見れば、逆に内面的なる意志の連続に過ぎない」まで

「矛盾を映すものがなければならぬ」まで

「主観の破壊が入って来るのである」（第3段落の最後）まで

「種々なる作用の区別や推移が意志の立場に於いて見られ得ると考えられるのは此故である」まで

「意識の野に於いて対象が重なり合ふと考えられるのも、実は之によるのである」まで

「自己同一なるもの否自己自身の中に無限に矛盾的発展を含むものすら之に於いてある場所が私の所謂真の無の場所である」まで

「希臘人の所謂純粋なる形相といふ如きものも、一層深き無の鏡に於いては、遊離されたる抽象的一般概念ともなるのである」まで

「かかる有の場所を破って現れる一種の散乱である」まで

「真に直接なる意識の場所に於てのみ可能である」まで

「矛盾的対立の対象に於いて初めて働くものが考へられるのである」まで

「その極限にまで押し進めて行けば、此に到達せざるを得ない」まで

「純なる主観性といふものに撞着せざるを得ない」まで

「性質的なるものが、主語となって述語とならない意義を有することによって、経験的知識の客観性が立せられるのである（註：最初の読点は読書会）」まで

「述語面の中に含まれて居なければならない」まで

「判断を含まない意志は単なる動作に過ぎないのである」まで

「判断的意識の面からその背後に於ける意思面に於ける自己同一なるものを見た時、それは個体となるのである」まで

「その極致に於いて術語面が無となると共に対立的対象は無対立の対象の中に吸収せられ、すべてがそれ自身に於いて働くものとなる、無限に働くもの、純なる作用とも考へられるのである」まで

「無限なる弁証法的発展を照らすものは此の如き述語面でなければならない」まで

「対象は意味に充ちたものとなる」まで

「直観面は知識面を越えて無限に広がる故に、その間に随意的意志が成立するのである」まで

「述語面が自己自身を限定することであり、即ち判断することである」まで

「矛盾的統一の述語面に於てはじめて述語面が独立となるのである」まで

「一般的述語がその極限に達することは特殊的主語がその極限に達することであり、主語が主語自信となることである」まで